11/6 最終節

京都上鳥羽UMAs

2022年11月06日 23:10

いいぞU、それも学びだ。
8勝2敗の準優勝は、間違いのない《夢の続き》




人が見る夢というものは実に気まぐれなもので、

寝る寸前に偶然目にした金曜ロードショーと、

日中に訪問した得意先の場所が混在して現れたりする。


例えば、

工場のエントランスでネッシーが暴れ出す夢。

やばいぞと夢の中で焦りながらも、

どこか違和感を感じながら「向こうの窓に逃げろ」と叫んでいる。

これは本当に、今起こっている事なのか。

ちょっとこれは、おかしくないか。



そんな感情が、

今日の最終節で「夢ではない」ところで、

産まれた。



これは本当に、現実なのか。

目まぐるしいくらいの出現率で、

劇場が幾重にも折り重なる。


これはもしや、夢ではないのか。




…11月6日の最終節は、

既に8時過ぎから火ぶたが切って落とされ、

やがて閉幕は、17時を迎えようとしていた。


あっという間の9時間だった。

未だにあれは、本当にあったことなのかと、

頬をつねりたくなる。


始まりは朝の8時、門の開錠から始まる。

事務所がなかなか、鍵の番号を教えてくれない。

すると啓祐投手、

4桁のカギの番号を「探り始める」。


きっとこういう法則じゃないか、

彼の高性能投球に呼応するかのように、

推理推察が左脳をフル稼働させる。



事実、その予測は結果的に正解だった。

しかし「あともう一通り」試すことを止めてしまい、

鬼の推理は開錠に至らなかった。



そうだ、既に早朝のあの瞬間から、

「あと一歩」は連動していたのだ。



啓祐投手の予言はこうだ。



ユーマーズは連勝する、

そしてメビウスが初戦を勝利し、

最終戦で新選組がサヨナラ勝ち、

ここにユーマーズ二度目の優勝が

達成されるという、夢。




夢が夢を呼ぶ、そんな

夢のような展開は、

既にもう、

その描かれたキャンパスに転がされていた。





結果的にユーマーズは、準優勝。

あと1点に沸き、あともう一息の予言で躓き、

あと1点に、泣いた。


この数奇な結末が、

そして、そこに至るプロセスが、

現実を、夢化していった。



ユーマーズ劇場、おそるべし。

俺たちはもしかすると、

トンデモナイ世界に誘われたのかもしれない。



今日は藤野選手の知人、氏家選手が参戦。

オーダーは吟味に吟味を重ねた、

まさに至極のスターティングオーダー。


泣いても笑っても、勝つしかない。

その宿命が、数奇な夢を、劇場を、運ぶ。


それが、ユーマーズ劇場だ。



第一試合
スタメン全員安打、啓祐投手3勝目マーク
優勝の可能性を首の皮一枚で繋ぐ


U 334 10
N 230 5

8土居
6渡部
2尚輝
3香川
9藤野
D上田
7弓指→氏家
5福田
4下垣

1啓祐


初回先攻のユーマーズ、香川のタイムリーと
足の怪我を押して強行出場した熱血・上田選手の2点タイムリーで
3得点と上々の滑り出し。

先発の啓祐投手、特に2回はやや打ち込まれ5失点も、
これ以上ピンチの穴を広げない秀逸投球が冴えた。

打ち込まれても慌てない、その平常心こそ、
匠の技満開の証。

その後打線が火を噴く。
四番に座る香川選手の3打席連続タイムリー、
5番に座る藤野選手のタイムリースリーベースなど、
見せ場に事欠かない。

追いつかれそうになっても、
尚輝選手のタイムリー二塁打と突き放す。

終わってみれば盤石の試合展開。
さあ、まだ分からない優勝戦線。

1つ間をおき、今年最後の公式戦に挑む。


第二試合
裕之→福田の超絶リレーで最終節を締める
均衡破る尚輝選手の圧巻満塁打に沸く


I 20000 2
U 2004- 6

8土居
7片山
4渡部
5香川
2尚輝
D藤野
3上田
9氏家
6下垣

1裕之→福田

最終戦までに間が空いた。この間にオーダーを見直すも、
「うん、もうこれでいいだろう」と腹をくくった弓指監督。

2試合目から参戦の片山選手、裕之投手も合流し、
ムードは高まる。

しかし課題もあった。

前の試合、メビウスは洛和会に快勝していた。
そう、ユーマーズは勝つしか優勝の道筋はほぼ残されていない。

ユーマーズがここで勝つということは、
今季のペナントを占う云々を超えて、
この先のユーマーズの戦い、展開にも影響する。

首位が勝つか負けるかを、俺たちは操作できない。
できる操作は、俺たちだけの心に潜んでいる。

先発は裕之投手、初回4連打で2失点も、
2回を零封し好調をアピール。

そして、Uの箱入り投手、福田投手がマウンドへ。
好調の裕之投手から、あえての継投を選択した。

その継投は、やがて圧巻に変わる。
3回を3安打無失点、無四球のおまけ付き。
針の穴を通すコントロールが冴えわたった。

打つ方では初回、
渡部選手と香川選手のタイムリーで同点に追いつくが、
この先2回沈黙する。

このまま同点では優勝がほぼ消滅する。
均衡を破りたい、しかしなかなか、好機を作っては凡打を刻む。

これは引き分けかそう思われた二死満塁で、
やってきました尚輝選手。
ここまでの鬱積を一掃するかの如く飛び出した、
豪快な満塁ホームランで4得点と突き放す。

投げては福田投手、盤石の3者凡退でゲームセット。
さあユーマーズ勝つべきところで、すべて勝った。
あとは首位メビウスの試合を観戦するのみである。


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マスター(以下M):お、いらっしゃい。

監督(以下K):コークハイひとつ。

M:コーラにするのか?珍しいな。

K:まあ、たまにはいいじゃないか。

M:惜しかったな、最終戦。

K:ここで立派な監督だったら、

 「他力本願じゃだめだ」とか、

 「ベストを尽くしたので悔いなし」って答えるんだろうな。

M:あと1点、しかも最後に1点取っていれば、

 ユーマーズに優勝が転がり込んだわけだ。

 監督としての本音は?

K:悔しいよ、そりゃあ。

 内容も大事だけど、この1点の結果は大きい。

 これだけ心躍って、2戦とも勝って、

 最終戦を観ていて、凄い展開に時間を忘れた。

M:これだから、やめられないよな。

K:皆、本当によく戦ってくれた。

 nUmberの表紙を観てみろよ。あの躍動感。

 ユーマーズがあって良かったなって、思うよ。

M:まさに喜怒哀楽そのものの展開だった。

K:最終戦の目まぐるしさと言ったらないよ。

 オーダーも相当工夫した。というか、考えた。

 一人ひとりが、ユーマーズの在り方で戦ってくれた。

 そしてあの最終戦の大熱戦は、観ていて心が震えた。

 劇場は試合内外を問わないが、

 ワンプレーの恐ろしさを、改めて知った。

M:本当に、あと1点だったんだよな。

K:何回も言うなよ。余計悔しいじゃないか。

 あれは本当に、夢だったんじゃないかと思うよ。

 でも、この準優勝は胸を張れる。

 これは来年の試金石になる。間違いない。

 来季からはいよいよ通年に戻る。

 戦い方も変わる、長丁場な分、ユーマーズは強い。

M:この先も、色々楽しませてくれよな。

K:そうだな、たくさんの化学反応を起こして、

 色んなコラボもやっていきたいし、家族と共に、

 ベースボールを楽しめるユーマーズでありたい。

 新年早々、パーカーもできる予定だし、

 新しい企画も、恐らく来年から2025年までは目白押しだ。

M:そういえばU番記者は、まだ来ないな。

K:まあ、いつものように、〆切に追われてるんだろうよ。

 あいつの記事も、この先もっと大きく羽ばたいて欲しいよ。

M:何とかそれも、俺が段取りしてみるよ。

K:悪いないつも。

  …つまみ、あるか?

M:イカソーメンしかないけど。

K:これも夢か?デジャビューか?


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果たしてユーマーズ、準優勝で幕を閉じた。

最終戦の激戦は、恐らくここ数年でのベストバウトだろう、

そんな戦いを見せてくれた両チームに、

この場を借りて感謝申し上げたい。



まだまだ、高い山がある。

山は高ければ高いほど、

超え甲斐がある。



ただ勝つことが超えることではない。

全てを包み込み、劇場に昇華し、

今ここを生きることだ。


11月6日は、夢ではなかった、

現実としてユーマーズの歩みとなった。


そしてまた、夢の続きも生まれた。

来年こそ、完全制覇に向けて、

その歩みはこの日から、スタートした。



工場のエントランスでネッシーは暴れない。

しかし2023年にユーマーズは、

間違いなく、グランドを大暴れする。



この日、

久々に風になびいた横断幕には、

団歌としてこう書かれている。


それはまさに、

ユーマーズの在り方を、

来年の目標を、

指し示しているかのようだった。




頂(いただき)だけが勝ちにあらず

想いそれぞれ、ボールは一つ

嗚呼 我ら ユーマーズ





秋の夕暮れが映えていた。

俺たちを応援する、紅の空だった。



2度目の優勝は来季にお預け。ユーマーズ魂は終わらない。


横断幕を背に、志高くプレーするユーマーズ戦士達。


空き時間の一こま。リラックス空間もユーマーズだ。


最終戦の激戦の熱気が、まだ脳裏に焼き付いている。


最後まで見届けたユーマーズ戦士。ゴレンジャーさながらのショット。


秋空映える上鳥羽公園。多くのドラマを、ありがとう。


早朝、4桁を猛烈に検索しトライする啓祐投手。この心意気こそ、漢の中の漢だ。

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