三重の県境を超えた辺りだろうか。
早朝6時台はまだまだ暗い。
それは、長いトンネルを抜けた瞬間だった。
「わー、きれい」
薄暗い空を煌々と照らす満月が、黙って浮かんでいた。
月は不思議である。果たして空に浮いているのだろうか、
それとも追いかけてくるものなのだろうかと。
いつも浮かぶ月の影に、
先人たちは山のような歌を残した。
世代を超え、年代を超えて、
今日もひとつ、見事な月に出迎えられた。
これはユーマーズ劇場の連戦である。
三重県津市で開かれた無限メシに、ユーマーズ2年連続の参加である。
昨年、あの少年と約束したことを思い出す。
「来年、また来いよな」
あの日くれた200円はまだ倉庫にしまったままだ。
11月16日(土)三重のつじ農園さんのイベント、無限飯に参加、
そのまま飲み屋に深夜まで飲み続け、
翌朝は6時に出発、8時30分~の試合に挑むわけである。
「なんも感じひんわ」
同じ月を見ても、二日酔いで首を垂れるものからすれば、
月はあくまでも、ただの月である。サービスエリアの会話は弾む。
田んぼ野球も、言うなれば田んぼで投げて打ってという話である。
しかし、この田んぼで野球というユーマーズメソッドは、
確かに色んなことを教えてくれるのである。
今年の無限飯・田んぼ野球は結局ユーマーズが遊び惚けて終わってしまったが、
ポテンシャルの高さは間違いない。
可能性が1mmでもある限り、
ユーマーズはこれからも、このイベントに参加し続ける。
意味を問うのではない。効率を選択するのではない。
なぜそんなことを、というものを選ぶのである。
それが、ユーマーズ劇場なのである。
田んぼ野球に魅せられて、
来年もまた、この地に立つ。
今年来なかったあの少年とも、
会わなければならない。
田んぼの前にテントを張り、野球やろうぜ!しかし観客は誰も来ず、ユーマーズで野球を楽しんだ
やってみて改めて思うのは、ゲーム性が高い!不均等でぬかるんだ地面が面白さを演出する
2年連続で舞台を占拠したがっきー。パぴネスで会場を一つにした。
みんながみんなで喜び合い、楽しみ合う場所、それが無限飯だ。最高の機会に改めて感謝。
その後の飲み会で、つぶれる選手多数。翌朝に見た月は、ユーマーズの背中を押した。