11/17 第九節

京都上鳥羽UMAs

2024年11月17日 21:42

ユーマーズがまた一回り大きくなった
5度目の準優勝も今までとは格が違うのだ



この世をば

我が世とぞ思ふ

望月の

欠けたることも

無しと思へば




1000年前の平安時代、摂関政治の全盛期を生きた

藤原道長が詠んだ、余りにも有名な歌である。

奇しくも今日、NHK大河ドラマ『光る君へ』では、

その歌を道長が詠んでいた。


早朝、三重から駆け付ける際に見せたあの月は、

道長が見た月である。

「欠けるところが何一つなし」というのは、

まるで今朝の満月を思わせる。


しかし、ユーマーズ劇場というものは、

そんな満月の如く、欠けたる事なしからは生まれない。


常にユーマーズ劇場は、

あらゆる人の「不足」から生まれる。



雨に降られ、田んぼ野球が無観客になる。

買い過ぎて余ったカレーでお腹を壊す。

ぬかるんだ田んぼに足を取られる。

部屋になだれ込み床で寝ることになる。


二日酔いに目がまわる。

目測を誤って転倒する。

1回13失点の山を築く。


ベースボールとは、

そういった失敗と失策を積み重ねて動いていくゲームだ。


欠けたる事「こそが」

ユーマーズ劇場の真骨頂なのである。



この日の2連敗で、

ユーマーズはかけがえのないものを手に入れた。

かけがえのないものは、

欠けたものから得るのである。



満月はユーマーズではない。

欠けた月こそ、ユーマーズである。

だから、選手は、輝く。


第一試合
弓指→遠嶋→啓祐のリレーが映える
安打重ねるもあと一歩届かず

U 5120 8
M 075- 12

8徳原
6渡部
2稲葉
9澤
D香川
4下垣
3上田
5福田
7盛本

1弓指→遠嶋→啓祐

初回の攻撃、連続安打で5得点。
先頭打者のデビュー戦、徳原選手の活躍が光る。

投げては6年ぶりの先発投手、弓指選手が初回零封を見せる。
しかしここからの猛追激しく、遠嶋投手が捕まる格好に。

最終回、遂に怪我から復活の啓祐投手が登板。
打者二人を締めたところで時間切れ敗退。

あと少しのところで追いつかず。
しかし十分な手応えを掴んだ。


第二試合
啓祐投手踏ん張るも届かず
本格復帰に向けて好発進だ


Y 13 4 3 20
U 0 2 6 8

6渡部
4下垣
2稲葉
9澤
5香川
8弓指
7盛本
3遠嶋
D山口

1啓祐→福田


確かに初回につかまった。13失点は本人不本意である。
しかし、マウンドに立てるかさえ危ぶまれた中から、
今日のこの登板を迎えられた意義は大きいのだ。

途中の追い上げも虚しく点差開いたまま終焉を見たものの、
この連戦はチームの在り方を今一度見つめることができた。

こうして試合ができる事。
こうしてみんなと集える事。

この一つ一つを置いて、これ以上のものがあろうか。

月は欠けているからこそ魅力を生む。
その月に満月を求めるよりも、
その欠けた有様に面影を落とすのである。

だから、ユーマーズ劇場が生きるのだ。
完璧とは退屈である。

この連敗で準優勝が決まった。
胸を張れ、俺たちは今日も全力でユーマーズを生きた。

この勲章さえあれば、
俺たちはどこでだってやっていける。
どこにいたって、つながれる。


たかが休日の野球くらいで何を言うかと笑うがいい。
会社組織ではない漸弱な集まりに、そんな団結を望めるはずがないと、
あざ笑うがいい。

事実、ユーマーズはたくさんの音信不通を生んできた。
信頼していたはずが、ぷいっと去っていった者を何度見てきたことか。

それでもこうして、ユーマーズがあるのは、
それでもこうして、ユーマーズを信じてくれる人が、
それでもこうして、いてくれているからだ。


やってやろうぜ。この際。
どうせ無理という言葉を根絶しようぜ。


泣いても笑っても、
12月1日で最終戦。

ユーマーズ劇場を、見せてやる。

「不足」という魅力に取りつかれた、
本当の意味の、望月を。


連敗でも腐らない。ユーマーズ劇場をなめるな。


前日の無限飯→無限酒でハイテンションの渡部選手。


負けていてもテンションが下がらない。ユーマーズの傾向。


初の球審に立つ下垣選手。パピネスはグランドにも。


見事は復活劇、啓祐投手。この雄姿こそユーマーズ魂。






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